珪酸ソーダの用途 |
■洗浄作用の応用 |
a) セッケンへの添加(1号、2号) b) 合成洗剤への添加(1号、2号、3号) c) 金属洗浄剤 (オルソ、メタ) 珪酸ソーダの洗浄作用の特性として次の効果があります。 i) 湿潤 ii) 乳化 iii)分散効果 iv) 金属 に対しての妨蝕(特に合成洗剤、燐酸塩の存在下での洗濯機材質の腐食防止に役立っています。 v)硬水軟化 vi)pHの緩衡作用 |
■漂白作用の添加剤として |
繊維、紙等の過酸化水素漂白の助剤(1号、2号、3号) 過酸化水素溶液が 鉄イオンや酸化鉄(水中にはこれらは常に多少存在している)による不必要 な分解防止 漂白ムラの防止、均一な漂白etcのために珪酸ソーダを添加します。 |
■鋳型硬化剤(1号、2号、3号) |
珪酸ソーダの粘度のグラフに示すように、モル比を高め、濃度を濃くする事により、粘性が急激に上昇します。 この特性を鋳型効果剤に利用しています。 i)CO2ガスの利用 CO2ガスにより珪酸ソーダ中のNaの一部はNaHCO3、Na2CO3となりモル比が上昇し 限界濃度を超えて硬化 ii)フェロシリコン、金属シリコン粉末の添加 NSi + 2NaOH + H2O → Na2・NSiO2 + 2H2↑ 上式の様に金属Siが珪酸ソーダ中のフリー、アルカリと水分により珪酸ソーダ となって溶解します。この反応は発熱反応であり、モル比の上昇、濃縮の両作用 により硬化します。 iii)その他の硬化剤として、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、金属酸化物、金属 の粉末等があります。 |
■接着剤(3号、4号) |
珪酸ソーダは紙、木、金属、鉱物の同種、又は異種の接着剤として使用され、剛性 耐熱性付与、又金属酸化物等の添加により耐水性も改善されます。 |
■土壌硬化剤(3号) |
湧水、漏水の防止、軟弱地盤の硬化等を目的として薬液注入工法に使用されます。 硬化剤としてセメントミルク、塩化カルシウム、ケイ弗化ソーダ 、アルミン酸ソーダ、グリオキザール等が使用されます。 |
■粘度等の分散剤(3号、4号) |
珪酸ソーダによって粘土表面に珪酸イオンが付着して負の電荷を与えて粘土同士の再付着を防止し粘性の低下、沈降時間の増加の特性を与えます。 これを利用して陶磁器工業に於いて粘土を水で練る際少量の珪酸ソーダを添加し、粘性を低下させて流動性を与えて、作業を容易にします。 |
■反応性染料固着剤(1号) |
木綿、化繊等の捺染に珪酸ソーダが使用されます。反応性染料は珪酸ソーダのアルカリにより活性化され、繊維のOH基との縮合反応により染料と繊維は強く 結合されます。 |
■表面塗装と皮膜(3号、1号、珪酸リチウム) |
珪酸ソーダの乾燥した皮膜は、油やグリースに犯される事はなく、又木材、紙に使用 の場合は防火的であり、耐水性も金属酸化物の添加により改善されます。金属には 熔接棒の被覆剤として、又Zn、Al粉末と併用して妨錆剤にも利用されます。 |
■浄水剤(3号) |
硫酸アルミニウムと併用する事により、沈降速度を増加させ浄水能力の増大を はかる目的で使用されています。 |
■耐火モルタル、セメントの粘結剤(1号、2号、3号) |
耐火、耐酸を必要とする、モルタル、セメントの粘結剤として利用されています。 |
■無水珪酸用(2号、3号) |
シリカゲル、シリカゾル、珪酸微粉末は珪酸ソーダよりアルカリ分を除去 (酸による中和、又はイオン交換樹脂によりNaとHとの交換)して製造されます。 |